「AIを授業に使ったほうがいいとは思うけど、何から始めればいいのか分からない」。オンラインで日本語を教えている講師から、よく聞く声です。
AIは、講師の代わりにレッスンをしてくれるものではありません。ただ、レッスンの前後にある「時間はかかるけれど、講師にしかできないわけではない作業」を任せる相手としては、とても頼りになります。この記事では、AIを活用した授業の組み立て方を、準備・授業中・レッスン後の3つの場面に分けて紹介します。
1. レッスン準備:生徒に合わせた素材を短時間で
AIがいちばん効果を発揮しやすいのが、レッスンの準備です。
- レベルに合わせた例文づくり:同じ文法でも、初級の生徒と中級の生徒では、使える単語も文の長さも変わります。レベルと興味を伝えて例文を作ってもらうと、ゼロから考えるより早く準備できます。
- 読み物の書き換え:ニュースや記事を、生徒のレベルに合わせたやさしい日本語に書き換えてもらうこともできます。
- ロールプレイの場面設定:接客、面接、病院など、生徒の目的に合った会話の場面を考えてもらうと、レッスンの流れを作りやすくなります。
お願いするときは、「誰向けか」を具体的に伝えるのがコツです。
JLPT N4レベルで、カナダのカフェで働いている生徒向けに、「〜てもいいですか」を使った接客の例文を5つ作ってください。漢字にはふりがなをつけて、英訳も添えてください。
2. 授業中:AIは「裏方」に回す
レッスン中にAIを前面に出す必要はありません。生徒が一番価値を感じるのは、講師とのやり取りそのものだからです。授業中のAIは、次のような「裏方」の使い方がおすすめです。
- 生徒から予想外の質問が来たときに、説明のための例文をさっと追加で用意する
- 生徒が書いた文章の添削ポイントを整理して、どこから伝えるかを考える材料にする
どちらの場合も、AIの答えをそのまま読み上げるのではなく、講師が確認してから自分の言葉で伝えることが大切です。
3. レッスン後:記録と宿題をAIに任せる
実は、AIに任せて一番ラクになるのはレッスンが終わった後かもしれません。
- レッスン記録:チャットログやメモをもとに、今日の要約・生徒へのフィードバック・次回の課題をまとめてもらう
- 宿題づくり:その日学んだ単語や表現から、復習用の小テストを作ってもらう
- 次のレッスンの提案:これまでの記録をもとに、次に扱うとよさそうなテーマを考えてもらう
ここまでできると、「レッスンの後に1時間かけて記録と宿題を作る」という状態から抜け出しやすくなります。
AIを使うときに気をつけたいこと
- 日本語の正確さは必ず確認する:AIは自然に見える文章を作るのが得意ですが、ふりがなの誤りや、場面に合わない敬語が混ざることもあります。生徒に渡す前に、講師の目でチェックしましょう。
- 生徒の個人情報を入れすぎない:本名や連絡先など、レッスンに必要のない情報はAIに入力しないようにしましょう。
- 判断は講師がする:何を教えるか、どこまで進めるかを決めるのは講師です。AIは材料を出してくれる相手、くらいの距離感がちょうどいいと思います。
毎回お願いを書くのが面倒なら
AIは便利ですが、毎回「N4レベルで、この生徒は〜で」と条件を書くのは意外と手間です。生徒ごとの情報や過去の記録を、毎回説明し直さなければいけないからです。
TutorHubは、生徒のレベル・目標・過去のレッスン記録をあらかじめ登録しておくことで、その生徒に合わせた学習記録・オーダーメイド教材・宿題クイズをAIがまとめて作れるツールです。宿題は「やさしい(ひらがな多め)/ふつう/むずかしい」から文章の難易度を選べて、翻訳は日本語の下に添える形で表示されます。
まとめ
AIを活用した授業は、レッスンをAIに任せることではなく、レッスン前後の作業をAIに手伝ってもらい、その分の時間を生徒とのやり取りに使うことです。まずは記録づくりや宿題づくりなど、レッスン後の作業から試してみてください。TutorHubなら、無料プラン(生徒3名まで)ですぐに始められます。
