レビューも少しずつ増えてきて、予約もそれなりに入る。そろそろ単価を上げてもいいはず。そう思うのに、料金設定の画面を開いたところで手が止まります。
- 上げたら、今の生徒が離れるかもしれない
- 同じくらいの料金の講師はたくさんいる
- 「高くなったなら、別の講師にしよう」と思われたらどうしよう
私もPreplyで12人以上の生徒に日本語を教えてきて、この迷いは何度もありました。その中で分かってきたのは、値上げで離れるかどうかは、値段そのものより「このレッスンで何が身についたか」が生徒に見えているかで決まるということです。
この記事では、単価を上げる前に整えておきたい「レッスン後の残し方」と、値上げを伝える順番をまとめます。値上げの考え方そのものは 単価を上げていくための考え方、料金の決め方は Preplyの料金設定 でも書いています。
値上げが怖いのは、価値が講師の頭の中にしかないから

講師は、生徒の伸びをよく知っています。最初は自己紹介で止まっていた人が、今は週末の出来事を5分話せる。助詞の間違いが減ってきた。敬語を使い分けようとしている。
でも、生徒の手元に残っているのは、だいたい「今日のレッスン、楽しかった」という感覚だけです。毎回少しずつ伸びているので、本人には変化が見えにくいのです。
この状態で料金だけが上がると、生徒が比べられるものは値段しかありません。講師の一覧を開けば、同じくらいの料金の講師はいくらでも見つかります。
逆に、「この3か月で何ができるようになったか」が生徒の手元に残っていれば、値段は「この先も伸びるための料金」として受け取ってもらいやすくなります。
レッスン後に残すのは、この3つだけ

たくさん書く必要はありません。毎回、次の3つだけを残します。
1. 今日、できるようになったこと(1文)
「週末の予定を、聞かれる前に自分から話せた」「〜たことがあります を使って経験を話せた」。生徒の言葉で、できたことを1文だけ書きます。直したところより、できたことを先に書くのがポイントです。
2. この日に出てきた単語・表現
レッスン中に渡した言い換えや、新しく出てきた単語を、その日の分だけまとめます。生徒にとっては復習の材料になり、講師にとっては「何を教えたか」の記録になります。
3. 積み上がった数字
「今日で20回目」「ここまでに出てきた単語は150語」。1回ごとの変化は小さくても、数字にすると積み上がりが見えます。これが、値上げのときにいちばん効きます。
残し方:毎回1分、同じ場所に
チャットで送るだけだと、記録はメッセージの中に流れていきます。生徒があとから見返すことも、講師が数えることもできません。
手作業でやるなら、生徒ごとに共有ドキュメントを1枚作って、上から日付順に書き足していくのがいちばん簡単です。
【10/24(20回目)】
できたこと:週末の予定を、聞かれる前に自分から話せた
単語・表現:〜つもりです/予約しておく/久しぶりに
そして月に1回、いちばん上に短い振り返りを書きます。
【10月のふりかえり】
・レッスン4回(合計20回)
・新しく出てきた単語・表現:32
・できるようになったこと:予定と経験を、自分から話せるようになった
これだけで、生徒は「この1か月で何が変わったか」を自分の目で確かめられます。成長の伝え方は 生徒の成長を、説明できない でも詳しく書いています。
値上げを伝えるのは、振り返りのあと

順番が大事です。
- 毎回、できたことを残す
- 月に1回、振り返りを送る
- その振り返りのあとで、料金のことを伝える
振り返りを読んだ直後なら、生徒は「この3か月でこれだけ変わった」と分かった状態で、料金の話を聞くことになります。値段だけを先に伝えるのとは、受け取り方がまったく違います。
伝え方は、短く、理由と時期をはっきりさせます。
いつもありがとうございます。この3か月で、予定や経験を自分から話せるようになりましたね。来月から、レッスン料金を新しくする予定です。これからも、話せることを増やしていきましょう。
Thank you as always. Over the past three months, you've started talking about your plans and experiences on your own. I'm planning to update my lesson price starting next month. Let's keep building what you can say.
いきなり全員の料金を変えるのが不安なら、新しく来る生徒から先に新しい料金にするというやり方もあります。今の生徒には、振り返りを何回か送ってから伝えれば十分です。
止まりそうな生徒への声のかけ方は 生徒のモチベーションに振り回されないために にまとめています。
TutorHubなら、「できたこと」が生徒ページに勝手に積み上がる
手作業の共有ドキュメントでも十分ですが、生徒が増えると「毎回1分」がだんだん重くなります。
私が作っている TutorHub では、レッスンの記録を作ると、生徒専用のページにそのまま並びます。
- レッスンごとの要約・フィードバック・「この日学んだ単語・表現」
- 学習統計(総レッスン数・学んだ単語・直近30日のレッスン数・はじめてのレッスン)
- 生徒の目標、宿題の提出状況
上の「残す3つ」が、記録するだけで自動で揃う形です。生徒はログインせずにリンクを開くだけで見られて、見出しには生徒の言語も併記されます。

生徒からどう見えるかは、サンプルの生徒ページ で登録しなくても確認できます。
TutorHubは無料プラン(生徒3名まで・カード不要)で試せます。値上げを考えている生徒の中から、まず1人分だけ記録を移して、振り返りを送ってみてください。
まとめ
- 値上げが怖いのは、レッスンの価値が講師の頭の中にしかないから
- レッスン後に残すのは「できたこと1文」「その日の単語・表現」「積み上がった数字」の3つ
- 毎回同じ場所に残し、月に1回、短い振り返りを書く
- 料金のことは、振り返りのあとに、理由と時期をはっきり伝える
- 不安なら、新しく来る生徒から先に新しい料金にする




